2020年07月27日

日本人が英語が苦手な理由

「外国語を習得するのが得意な人間」だからと言って、
「他人に教えるのも得意」とは限らない。
  
  
そもそも、外国語が堪能な人っていうのは、
「海外文化」や「外国人との交流」が好きな人だったりする。
  
  
でも、そんな人ばっかりじゃ無い。 私みたいに。
  
私は、別に「外国人と喋りたい」なんて思ってないからね。
  
  
異文化交流が大好きって人は、
そもそも【 他言語習得に対するモチベーションが高い 】んだよね。 
  
積極的に海外に飛び込んで行ったりね。 
  
  
だから、「モチベーションが低い人を教えるのが得意か?」っていうと、
  
そうじゃ無い。
  
  
【 名選手、名監督にあらず… 】というヤツだ。
  
  
むしろ、
  
「元々英語なんて好きじゃなかったけど、
 英語をラクに楽しく習得できる方法を研究して、発見した!」
  
という人の方が、教えるのは上手いハズね。
  
  
それが、この私(笑)
  
  
中学生の時、「一番嫌いな教科」が英語だったからね(笑)
  
  
私は言語学者として、
  
【 日本人がなぜ英語が苦手なのか? 】
  
ということを分析しているから、
  
【「英語が苦手」って感じる人の原因 】を掴んでいる。
  
  
原因さえわかれば、問題の解決法もわかるってモンよ。
  
  
そもそも、日本語という言語が母国語である時点で、
  
他言語を習得するのが難しくなってしまう。
  
  
日本語はめちゃくちゃデリケートだから。
  
日本語で思考する人間も、発言がデリケートになっちゃう。
  
  
さらに、「中学校での英語の教え方」が良くない。
  
  
あれは、【 文章を翻訳・意訳する為の教育 】であって、
  
会話用の教育じゃ無い。
  
  
そもそも、人類の歴史が何万年か知らないけど、
  
人間の相互コミュニケーションは「音声」から始まっている。
  
  
文字が多く使われる様になったのって、
  
【「紙」と「インク」が発明されてから 】でしょ?
  
  
それでも、「文字」は長らく上流階級の為のモノで、
  
一般庶民でも大量に文字に触れられる様になったのは、
  
【 活版印刷 】が発明されてからのハズだ。
  
  
会話の歴史と、文字の歴史。
  
  
「会話の歴史」の方が圧倒的に長いはずなのに、
  
中学英語は、「会話」ではなく、「文字」から入る。
  
  
これは、「文章を翻訳・意訳する為」の学習であって、
  
会話とは全く違う。
  
  
で、日本人は、「日本語の文章」を頭で作って、
  
それを英語に翻訳してから話そうとしちゃうけど、
  
そのプロセスを踏もうとする事が、英語を喋れない最大の原因。
  
  
「じっくり考えてから話そうとする日本語のクセ」も邪魔している。
  
  
「日本語の単語」の概念と、
「英語の単語」の概念は違うからね。
  
  
「have」っていう単語は、中学で「持つ」と教わるけど、
「have」実際の用法はめちゃくちゃ幅広い。
  
「お風呂に入る」のも、「have,take」を使う。 
 
  
これは、「単語の持つ概念自体」が、
日本語の「持つ」とは違うから。
  
  
日本語の概念に当てはめて翻訳しようとすると、
英語がいつまでも理解できない。
  
  
「come」は「来る」って訳されるけど、
  
「I'm coming」は、「来る」と翻訳するとおかしくなる。
  
  
異なる言語同士では、
「翻訳できない概念」ってのもたくさんあるからね。
  
  
日本語の「津波」は、英語でも「Tsunami」らしい。
  
それは、英語では、ぴったり当てはまる英単語が無いからだろう。
  
欧米では日本ほど地震が多く無いからかも知れない。
  
  
1.まず初めに「概念」があり、
2.その意味を定義する「音声単語」が作られ、
3.その音声を「文字」に起こす。
  
  
そういうプロセスで、言語は作られる。
  
  
だから、「翻訳・意訳」に主眼を置いている中学英語では、
  
基本的に日本語ベースで考えながら、
日本語と英語を相互翻訳していくんだけど、
  
【 翻訳というプロセス 】を経るから、会話で使えなくなる。
  
  
「ニンテンドースイッチ」のゲームを、
「プレステ」で動かそうとしている様なモンだから(笑)
  
  
「英単語」は、「日本語の概念」ではなく、
ちゃんと「英語用の概念」で理解した方が良いし、
  
そうするからこそ、「ちゃんとした意味」で喋れる様になる。
  
  
「翻訳・意訳」ばかり鍛えられる中学英語では、
「日本語ベースで思考する枠」に囚われてしまって、
  
英語ベースで思考する(概念をイメージする)能力は鍛えられない。
  
  
私が学生時代、中学英語にモチベーションが上がらなかったのも、
  
「実用的じゃない」という事を、どこかで感じていたからかもしれない。
  
  
言語とは、
「概念」を音声や文字で表現し、他人に伝える為のツール。
    
  
「言語」と「概念」は切っても切り離せないし、
  
その民族の用いる「概念の理解」こそが、言語習得のキモ。
  
  
言語習得のカリキュラムは、
「言語の習得過程」を研究する言語学者が作った方がいいね。


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