2017年12月11日

中井流、北朝鮮情勢の読み解き方

私は、以前から発言しているとおり、
  
北朝鮮の核ミサイル問題については、
  
「何らかの武力衝突が無いと解決しないし、
 武力衝突は避けられない」
  
と考えています。
  
  
そして、
「もうそろそろ米朝戦争が勃発するかも知れない…」
  
とも思っています。  
  
  
その根拠は、【 金正恩の精神面 】にあります。
  
  
  
数ヶ月前の時点では、ニュース記事などでも、
   
・金正恩はアメリカと交渉する事を狙っているんじゃ無いか?
・北朝鮮がやってるのはただの脅しだ!
・負けるとわかっている戦争をやる訳が無い!
・平和的に対話すべきだ!
    
という論調も多々みられました。
  
  
しかし、私はその時点から、
「これは武力衝突は避けられないな…」と思っていました。
  
  
なぜなら、
金正恩は【 保身に走るチキン野郎では無いから 】です。
  
  
彼は、平気で自分の親族や側近を殺していますが、
そんな事をすれば、敵が増える事が目に見えています。
  
「敵を作ってでも!」という人間は、意志が強いのです。
  
  
保身に走るチキン野郎の行動は、
  
わかりやすく言うと、
【 誰にでも良い顔をする、八方美人 】です。
  
  
金正恩は、それとは全く違います。
  
  
中国やロシアにも媚びを売りませんし、
   
彼の行動からは、【 非常に強固な意志 】を感じます。
  
  
「自分だけ助かりたい人間」の行動じゃ無い。
  
  
自分だけ助かりたい様な人間だったら、
絶対にやらないであろう行動をしているのです。
  
  
だから、金正恩は自分の身が危険に及んだとしても、
  
「どうしても貫きたい意志」を持っているとわかる訳です。
  
  
ですから、
  
金正恩が「対話」と引き換えに、
「核とミサイルの開発」を放棄することは考えられません。
  
  
じゃあ、次はアメリカ側の話です。
  
  
アメリカは、
  
北朝鮮が「アメリカ本土に届く核ミサイル」を持つ事を、
決して許さないでしょう。
  
  
ですから、北朝鮮には
  
アメリカのスパイが潜入していて、
「開発の進捗状況」を常に把握していると思われます。
  
  
人工衛星や、ハッキングなどによっても、
北朝鮮の情報は、アメリカに筒抜けでしょうね。
  
  
そして、核ミサイルの完成が間近であれば、
核ミサイルが完成する前に、先制攻撃を仕掛けるハズです。
  
  
アメリカがまだ先制攻撃をしていないと言う事は、
【 まだ核ミサイルは実用段階では無い 】と言う事でしょう。
  
  
アメリカにとって、
金正恩政権を潰すのは、別に難しくない事でしょう。 
  
  
アメリカが気にしているのは、金正恩よりも、
  
【 国際世論 】と【 ロシア・中国 】です。
  
  
さっさと金正恩政権を潰せないのは、
  
この2点を考慮しているからです。
  
  
アメリカとしては、
国際世論の反発は出来る限り避けたいので、
  
「これは、アメリカが攻撃するのも仕方無いよね…」
    
という世論が醸造するまで、
タイミングを待っていると思われます。
  
  
その次に、金正恩政権を潰したとしても、
  
北朝鮮に「親米政権」が生まれるのを、
中国とロシアは阻止したい訳です。
  
喉元に「米軍基地」など作られたくないですから。
  
  
北朝鮮には、クッション(緩衝国家)として、
親米の「韓国・日本」との間に挟まっていて欲しい訳です。
  
  
ですから、どちらかというと、
  
アメリカが攻撃を仕掛けるのが遅いとすれば、
  
出来る限り、制裁と対話を模索しましたよ、
というパフォーマンスによって、
  
「国際世論の醸造」を待っているのと、
  
  
ロシア・中国と
「金正恩政権が終わった後、北朝鮮をどうするか?」という、
  
【 裏での交渉 】が必要だからでしょう。
  
  
ただ、私にもひとつだけわからない事があるとすれば、
  
金正恩は、ほぼ負けるとわかっているケンカをする訳ですから、
  
・どういう決着(落とし所)を考えているのか?
・彼の理想の決着とは、どういうヴィジョンなのか?
  
という事ですね。
  
  
負ける(自分がほぼ死ぬ)と判っていても、
【 一矢報いたい、一泡吹かせたい 】って所でしょうか?
  
  
私は、「負ける戦」はやらないタイプなので、
  
そこだけはちょっと読み解けません。
  
  
ただ、
「確定している情報」や「互いの譲れないライン」を整理すると、
  
「おおよその流れ」や「落とし所」はわかってしまうのです。
  
  
今回は、【 お互いに「譲歩」や「妥協」をする気が無い 】ので、
  
これは、「ぶつかるしか無いな」って話です。
  
  
今回の情勢を正確に捉えられる人は、
  
「金正恩の精神面」を理解できた人でしょう。
  
  
彼を、「意志の弱い普通の人間」と想定するなら、
  
序盤で多く存在していたニュース記事のように、
「対話や交渉もありえる」と思うのでしょうけど、
  
  
彼は、常人の理解を超えるほどに、
【 意志の強い人間だった 】と言う事です。


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